因果応報な日々

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岩田靖夫『ヨーロッパ思想入門』


岩田靖夫『ヨーロッパ思想入門』(岩波ジュニア新書)

 ジュニア新書だから中高生が対象なんだろうが、中高生に対しては「入門」ってレベルじゃねぇ、って気もしたが立派な書です。

 つまり、金持ちが神の国に入るのは不可能なのである。なぜなら、金持ちは自分を捨てられないからである。財産とか、社会的地位とか、魅力とか、名誉とか、業績とか、評判とか、いろいろな宝物をかかえこんで、それらを守るために自分のまわりに固い防壁を築いて、護衛などを配置して、他者を遮断しているからである。そんなふうに自分を守っている人間に、心を開く人がいるはずがない。彼らのまわりには、その力を利用して利益や快楽を求める利己主義者ばかりが蝟集(いしゅう)する。だから、力ある者には、愛は閉ざされているのである。彼らはけっして天の国へ入れないのである。


 嗚呼、あいつね(ニヤリ)、みたいな。まぁ、もっとも、そんな見たこともないトコ知らねぇよ!!とか言いそうだけど。他にはアメリカを思い浮かべたが。

 「愛は閉ざされて」云々に関連して。

 それゆえ、愛し合う者どうしは自由意志の根源から相手を肯定するのであって、けっして支配・被支配の関係にあってはならない。なぜなら、支配・被支配の関係はそれ自体が愛を破壊しているからである。だから、愛を切実に求めた神は、自分を拒否しうる者、自分を否定しうる者、すなわち罪を犯しうる者を創りだしたのである。なぜなら、ロボットをつくりだしても、愛の相手にはならないからである。けっして否を言わない応答機械をつくりだしても、それは他者ではありえず、呼びかけはむなしく虚空のうちに消滅してしまうだろう。


 分かっちゃいるけど、身に染み入るなぁ。
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by seiwadai_walker | 2008-12-28 21:42 | 読書
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とりあえず何か書き綴ります…


by seiwadai_walker
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