因果応報な日々

seiwadai.exblog.jp ブログトップ

国分隼人『将軍様の鉄道 北朝鮮鉄道事情』

国分隼人『将軍様の鉄道 北朝鮮鉄道事情』


 北朝鮮の鉄道は外国人に対してほとんど開かれていないので、まったくもって役に立たない鉄道旅行ガイドであるが(鉄道旅行ガイドが主目的の本ではないが)、しかし、そんな開かれていない北朝鮮の鉄道についてどうやってここまで調べたのだろう。写真もふんだんにあるが、これらもどうやって撮ったのか?

 付録のDVDは「北朝鮮の車窓から」と題された、これまたよく撮れたなと唸りたくなる内容。隠し撮りではなく、堂々と撮っているようだし、著者は一体何者なのだろう?



 さて、石油資源が乏しい北朝鮮では、鉄道の動力として電気を使うことが金日成によって推奨された。日本統治時代に作られた水力発電所があって、電力は比較的当時は豊富だったようだ。

 独裁者のお言葉は絶対である。ガンガン電化を推し進めた結果、北朝鮮の電化率は韓国や日本を凌ぐものとなった。が、電化したということは電気の必要量が増えるということである。つまり、電化の進展に応じて発電所の増設も合わせて行なわねばならなかったのだが、そこまで手が回らなかったのか、頭が回らなかったのか、電化はしたけど電気がない、という笑い話のようなオチがついている。我々は笑えるが北朝鮮人民には悲劇である。

 そんな人民の悲劇をよそに、独裁者・金正日はロシアや中国に行くのに列車を使い、よその国の鉄道ダイヤをかき乱してロシア国民が怒り狂っているサマなぞ気にも留めないのだろう(そのあたりは宮嶋茂樹『不肖・宮嶋 金正日を狙え!』をどうぞ)。本書では金正日専用列車についてもよく考証がなされている(専用の駅もあるのだとか)。

「寝台車」も数種が連結される。このうち1両は将軍様専用寝台車で(なぜか寝室が5室もある)シャワー室がある。また他の「寝台車」には、女性秘書や看護婦などが待機し、彼の身の回りの世話をする。


 「寝台車」で「身の回りの世話」ねぇ…。「喜び組」か?

【付記】
 izaでも本書が紹介されました。
北の“酷”鉄…ミステリートレイン実態とは|iza

[PR]
by seiwadai_walker | 2007-02-05 00:24 | 読書
line

とりあえず何か書き綴ります…


by seiwadai_walker
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31