米国民の半数「人類は神が創造した」と考える
米国:半数の国民「人類は神が創造した」と考える|毎日新聞
米国人の半数近くは神が人類を創造したと考えている--。米誌ニューズウィークは3月31日、人類の進化に関する米国人の考え方についての世論調査結果を発表した。
それによると、神が人類を創造したとみなす人は48%。人類は長年かけて進化し、この過程で神の役割はなかったと考える人は13%で、進化の過程を神が導いたと考える人は30%だった。
薬師院仁志『日本とフランス 二つの民主主義』を思い出しました。
最初に、アメリカの独立宣言を少し読んでみよう。そこには、次のように記されているのである。
われわれは、すべての人間が平等に創造され、譲渡不能な一定の権利を造物主(Creator=神)から賦与され、その権利の中には生命、自由、幸福追求が含まれているという真理を、自明のものと確信する……。
読めば明らかな通り、ここでは、人権が神から与えられるものとして想定されている。逆に言えば、自由や平等の保障者は、国家ではなく、神だということだ。
(略)
だから、建国当時からの伝統を重視するアメリカの保守派は、今でもダーウィンの進化論を絶対に認めようとはしない。聖書の創造論を否定することは、建国の理想である自由と平等をも否定することになってしまうからだ。
なるほど…、ではある。アメリカにはアメリカの事情があるのは分かる。が、次のようになってくるとちょっとついていけない。
前提としての平等が絶対者たる神によってすでに保障されている以上、結果としての格差は、各個人の自己責任だということになる。(略)この論法が暴走すると、貧乏人は怠け者であり、福祉は怠け者を増長させるという結論に達してしまう。
このような論理を逆から見れば、勝ち組は、神から与えられた天職を立派に務めた者であり、神から祝福されるべき人間だということになる。勝ち組は、神の教えを守った証を立てるため、負け組に施しを行う権利を持つ。アメリカ型の福祉が、チャリティーやボランティアという形態を取るのは、このためである。それは、施す側が私的な善行をする権利であって、施される側が公的に保障された権利ではないのである。
う~ん。アメリカの負け組の人々はそれで納得しているのでしょうか?? 日本は日本で格差拡大、でも福祉は削減、かといって施しを「権利」だなんて思っている人間なんてあんまりいないだろうし、アメリカより厳しくなりそうな気がする。
by seiwadai_walker
| 2007-04-01 23:30
| 国際